令和4年経済労働委員会 2022年12月9日

【富田昭雄委員】
 ジブリパークが本年11月1日にオープンしたが、ジブリパークを目的として本県に訪れる多くの観光客に対して、どのように周遊観光につなげていくのか、工夫、考え方、取組について伺う。

【観光振興課長】
 ジブリパークを活用した周遊観光の促進については、大きく二つのことを取り組んでいる。一つは、ジブリパークのある愛知の認知度を上げるためのPRプロモーションとして、東京都渋谷区のスクランブル交差点をはじめ、首都圏や関西圏の屋外ビジョン等でジブリパークのある愛知をイメージした観光動画、「風になって、遊ぼう。」の放映をジブリパークの開園前後に約1か月間行った。
 もう一つは、ジブリパーク来園者の県内周遊を促すため、ジブリパーク来園者が閲覧するチケット販売サイト内に、特設サイトであるジブリパークのある愛知への旅を開設している。この特設サイトでは、市町村や観光関連団体から募集した観光プログラムの販売や紹介をしているほか、ジブリパークを出発地とした10種類の県内の周遊モデルコースを紹介している。
 なお、モデルコースについては、ジブリパークの周遊観光を紹介したパンフレットにも掲載し、名古屋市内の観光案内所や首都圏をはじめとする県外で開催する観光PRイベントで配布している。
 こうした取組により、ジブリパーク来園者に喜んでもらえるよう、地域の観光関連団体と連携し、PRプロモーションや観光プログラムの造成、磨き上げを行い、県内観光地への周遊を促していきたい。

【富田昭雄委員】
 特設サイトを見たが、ジブリパークにちなんだ10種類の周遊モデルコースはよいと思う。また、20種類の体験プログラムがあるが、閲覧数や体験者数を把握しているか。

【観光振興課長】
 特設サイトの閲覧数は、本年8月9日の開設以降から11月27日までの約4か月間で、25万回を超えている。今後も多くの人に特設サイトを見てもらえるよう、メールマガジンやインターネット広告を活用したPRにより、県内の周遊につなげていきたい。

【富田昭雄委員】
 体験プログラムの人数についてはどうか。

【観光振興課長】
 開園から1か月たった観光プログラムの販売、閲覧状況は、20種類ある観光体験プログラムの中で、一つの体験プログラムに対して17件または18件の販売を得たと報告を受けている。

【富田昭雄委員】
 一つの体験プログラムに対して17件の販売があったのか。

【観光振興課長】
 20種類ある体験プログラムの中で、17件から18件の申込みがあったプログラムがある一方、まだ販売につながっていないプログラムもある。

【富田昭雄委員】
 パンフレットは非常によくできていると思うため、もっと印刷して配布するとよい。日経新聞掲載のアンケート、100人に聞きましたを見ると、特設サイトを知っているかという項目について、100人のうち1割しか知らないという結果であったので、認知度はまだ低いと思う。
 そもそも来園者の分析はしているのか。チケットは予約制であり、県外・県内や男女比の内訳、年代について把握できるのではないか。
 新聞には、来年第2期エリアがオープンすると、180万人、480億円の経済効果があると書かれているが、観光客として取り込んでいく数としては、来園者のうちどの程度を見込んでいるのか。

【観光振興課長】
 ジブリパーク来園者については、11月1日の開園から1か月がたち、来園者の県内周遊について、観光コンベンション局としてどのように分析し効果検証をしていくかが大切だと認識している。
 効果検証については、特設サイトで販売している観光プログラムの購入数や、観光庁が公表する宿泊旅行統計の前年度との比較により、傾向や効果について把握していく。また、今後、より効果検証にふさわしい手法があれば活用していく。
 今後、そういった分析を経て、全国から本県にどのような形で来県するかをしっかりと分析して、目標を立てながら検討していきたい。

【富田昭雄委員】
 検討するのはよいが、数値目標を決めていないのであれば、ぜひ決めてほしい。
 来園者数について、南知多町観光協会との情報交換会で必要であれば観光振興課が情報を提供するという新聞記事を見たが、これは観光振興課が情報提供をするのか、それとも株式会社ジブリパークへ直接登録して情報をもらうのか。

【観光振興課長】
 統計データについては、ジブリパークのチケット購入者の属性などのデータを県内各地域の施設の誘客おもてなし等を目的とした観光プログラムの造成に役立ててもらうため、県内市町村や地域観光協会、観光関連事業者に提供するものである。統計データの提供については、統計データを所有するチケット運営会社との利用規約に基づき、ジブリパークから各市町村への観光誘客に役立ててもらうことを目的としており、市町村や観光協会、観光関連事業者のみを対象としている。そのため、データ利用申請を行った市町村等の団体に対して、チケット購入者の年代、性別等の割合のデータがチケット運営会社から提供される。
 記事にある情報交換会で、この統計データを取り扱うことができる観光関連事業者に、その統計データの取扱いについて説明したと認識している。

【富田昭雄委員】
 1日当たりの来場者数や男女比などを伺う。

【観光振興課長】
 11月に開園してから1か月であり、現在統計データを集計している。1か月ごとの報告を受けて分析していく。

【富田昭雄委員】
 1日の来園者数や男女比等は把握しているのか。予約数に制限があるので、おおよその割合は分からないのか。新聞で年間180万人という数字を見たが、実際はそれくらいの数か。

【観光振興課長】
 統計データの提供については、男女の比率及び年代の比率を提供してもらっており、実際に来園した人数の実数は把握していない。

【富田昭雄委員】
 来園者数を把握して進めていかなければならない。ただ特設サイトを開いただけでは事業としてはよくない。目標数値を立て、県も来園者にアンケートを取って、どういう目的で、どこに泊まり、観光に行くのかといったサンプルを取って分析し、各地域の観光協会との取組にも生かしていくことが重要である。せっかく10種類の体験コースを作ったので、そこへの誘導もしっかりと行ってもらい、リピーターとして本県に来てもらえるよう取り組んでほしい。

令和4年目次へ >>