令和7年教育・スポーツ委員会 2025年12月11日
【富田昭雄委員】
私からは簡潔に一点だけ聞くので、簡潔に答えてもらえれば結構である。
いろいろ言われている一人一社しか受けられないという高校生の就職の問題である。それから、見学会も一社しか行けないということだが、これは大分緩和されて、五つの県では緩和して複数受けられると聞く。9月30日以降は、複数受けられるところは23県もある。そのような意味で愛知県ももう見直したらどうかと思うが、現状と見直しについての考え方を聞く。
【高等学校教育課担当課長(教科・定通・職業指導)】
本県の高校生の就職は、毎年選考開始日である9月16日から10月31日までは一人一社まで、11月1日以降は一人二社まで応募・推薦可能となっている。こういった高校生の就職に関する日程等については、愛知県労働局が主催する愛知県就職問題連絡協議会において、愛知県商工会連合会、愛知県商工会議所連合会、愛知県経営者協会等の事業主団体、高校の校長会、県や名古屋市の教育委員会、私学を管轄する県民文化局などの代表者で毎年申合せを行っている。これらの申合せにより、10月31日までは生徒が同時に応募できる企業は一社と制限されているが、各学校では個人面談を実施して、生徒の興味関心や希望する職種などを丁寧に聞き取りながら、生徒の希望に沿った企業へ応募できるようにしている。
また、応募前職場見学については一人一社という申合せはなく、就職希望の生徒が事前に職業や職場への理解を深め、適切な職業選択や理解不足による早期離職の防止に資することを目的として実施しており、学校の求人受付開始日の7月1日以降、できる限り学業への影響の少ない夏休み期間の7月から8月に実施することとしている。
この一人一社制の制度の見直しについては、今年3月に実施された愛知県就職問題連絡協議会で提案し、現在、行政機関、学校、事業主団体、それぞれの実務担当者が集まる会議において意見が交わされているところであり、来年3月の協議会において次年度以降の方向性が決まる予定である。
県教育委員会においては、この協議会において、学校における現在の就職指導の状況などを丁寧に説明することで、高校生にとっても、企業にとっても、よりよい就職制度になるよう、しっかりと協議を進めていきたい。
また、応募前の職場見学については、先ほども述べたが、一人一社という申合せはないので、現在も生徒が希望すれば複数応募できることとなっている。夏休みが始まる頃には生徒が応募する職場は、ほぼ決定しているという状況もあるため、高校3年生になる前の1、2年生の段階から、生徒が働くことの意義や地元企業の魅力を知るとともに、自分の将来像を描くきっかけとなる機会の充実に努めていきたい。
【富田昭雄委員】
あのように言っているが、見学について取決めはないが、もう習慣なのだろう。慣習というか、一社しか見せていない。多分そこへ行ってほしいという思いがあるのだろうが、複数見たいという意見もあるので、これは取決めがないなら複数見せるべきだと思う。本人が幾つか会社を見て、そこから選ぶことができるよう見学会があるわけで、それを最初から一社しか決めていなかったら、それはそこへ行けということである。そもそも就職を決めるに当たって、どのようなルールでやっているのか分からないが、今、高校生の求人倍率はものすごく高い。また、高校から働いて即戦力になってほしいというニーズもある。
いろいろ議会でも議論があるように、文系よりも技術系が欲しいと言われている。具体的にそれをどうやってシフトしていくかも含めて言えば、高校から技術を身につけて、中には通信や夜間に行って大学の資格を取ってから就職する人もおり、それを企業として認めているところもあるそうである。いろいろなルートがあるが、この間ドイツへ行って思ったが、デュアルシステムを11歳からやっている。それは具体的に自分がどのような進路で、どの経路をたどるとどうなるかイメージさせる。日本はどの大学に入ったらよいか、どこへ行ったらよい就職ができるかだけで、まだまだイメージができていない。そのような意味で進路指導は大事だから、今、特にキャリア教育が叫ばれているわけである。今は引く手あまたなのだから、ぜひとも愛知県も複数受けられるように緩和するとともに、見学会も三つ、四つ受けて、自分で気に入った会社に行けるようにしてほしい。そういう意味では、そのような環境の中で技術系の手に職を持った人々が、大学に行ってもよいし、いろいろな通信をやってもよいし、そのまま高校から就職するのもよい。そういった進路をしっかり考えられるように、教育のカリキュラムを組んでもらいたいが、教育長に所見を伺う。
【教育長】
まず、総論的に言うと、キャリア教育の大切さは我々も十分認識している。そして、それは単に高等学校ではなくて、やはり小中学校からしっかりしたキャリア教育が求められていると思っている。そうしないと、中学校から高等学校へ行く段階で、言葉は悪いが、何となく普通科へ行くという子供が多いのもまた事実だと思う。小中学校の段階でしっかりとしたキャリア教育、あるいは現場を見るといったことが必要かと思う。そのようなことは、我々も来年度以降もしっかりやっていこうと思っている。
そして、今の一人一社制についても、これは企業を取り巻く環境も、それから子供を取り巻く環境も当然変わってきている。それは少子化であるとか、あるいは子供も18歳で成人になるとか、そのように環境が変わってきているので、我々もそれに合わせた形でこういったものも変えていかなければいけないと認識している。先ほど、応募前の見学は事実上難しいのではないかという答弁だった。制度としてはもちろん複数可能なのだが難しいといったことも、多分求人の受付開始日など、その辺のことまで含めて考えていかなければいけないと思っているので、全体を考えながらしっかりと改善について考えていきたい。
【富田昭雄委員】
よろしく願う。
